The Grande Heures of Jean, Duke of Berry ベリー公ジャンの大きな時祷書イントロダクションと図版解説 は、マルセル・トーマス、パリ国立図書館Bibliotheque Nationale の、Keeper of manuscripts (写本保管担当司書、正確な肩書きわからず)。名の通り、ビッグサイズで、オリジナルが、40センチ×30センチ、この本のサイズが、43センチ×32センチ。写本挿絵のページは、オリジナルの正確なサイズを復元。暦のページにダメージによる退色が少し見られるが、それも修正せずにそのまま再現。聖書の引用は、15世紀初頭西方ヨーロッパで使われていた聖書である、ラテン語ウルガータの英語訳、Douay 版より。外側に汚れ、シミあり。イントロダクション部分に、アンダーライン、調べた単語の意味、書き込みあります。図版解説部分にはそれらはなし。目次は;・イントロダクション・図版と解説・「大きな時祷書」の複数のモデル・引用した写本のリスト イントロダクションに、概要、テキスト、時祷書の構成、テキストの装飾、枠の装飾、挿絵等詳しく説明。全体の装飾や挿絵は、「いとも豪華なる時祷書」で名高いランブール兄弟ではないですが、大変美しい写本です。関わった絵師は、ジャックマール・ド・エダンJacquemart de Hesdin(ヘスダンのジャックマールとも) 、偽ジャックマール、ブシコー元帥とベッドフォードの時祷書の絵師たち。中世末期、国際ゴシック様式の美を堪能できます。30年ほど前に、17600円で購入。かなり重さがあります。